■[読書中]戦闘機 英独航空決戦 / レン・デイトン
小説ではなく、第二次大戦前半の、ドイツ空軍による英国本土攻撃、いわゆるバトル・オヴ・ブリテンを扱ったノンフィクション。
上巻のおしまい近くまで読んだけれど、まだ戦いについて直接語ることはなく、英独双方の航空機開発史やその運用体制を説いている。ライト兄弟が云々、なんて話が出てきたり、気の長いことである。
ちなみにカーター・ディクスンが『爬虫類館の殺人』に描いているのは、このバトル・オヴ・ブリテンのさなかに起きた密室殺人。ドイツ空軍がおとなしくしていれば、今日あの名作は存在しなかったかもしれないわけで、歴史的にも重要なできごとですね。
■[読了]ルーシー・デズモンド / 松尾清貴
うわあ、なんだこれは。
まっとうに事件が起きて、そいつがちゃんと解決されて、その過程で意外な展開にどきどきしたりびっくりしたり、というのをお望みの方にはおすすめしない。
日本神話の研究だとかポール・マッカートニー死亡説だとかフェティシズムとか、さらには唐突に描かれる(本当に唐突だ)女刑事の生い立ちだとかをちらつかされながら、五里霧中の物語をひきずりまわされて、ラストシーンに強行着陸。今もまだ少し困惑している。
楽しかったですよ、ええ。
2006-09-12 への1件のフィードバック