このミス大賞下読み、あるいは無意識の偏り

先日、このミス大賞授賞式で「歴代受賞者(+隠し球)って、大半が男性だね」という話をしていた。

そういえば、この賞では下読みから最終選考まで、全員男である。なんとなく、女性の作品が選ばれにくくなる傾向があるのかもしれない。
と、他人事みたいに言うのも何なので、過去に自分が上げた作品の場合、作者の男女比はどうなんだろうと数えてみた。

…… 愕然とした。
過去12回に私が上げた一次選考通過作品で、作者が女性のものはわずか10%くらい。
(性別を隠したいと思われるペンネームの方もいらっしゃるので、具体的に第何回のどの作品と明示したり、正確な数を示すのは控えておく)

もともと男性の応募のほうがかなり多いけれど、ここまで極端な比率ではない。
ちなみに、原稿を読んでいる間は応募者のプロフィールをほとんど見ていない。認識するのはペンネームくらい。つまり、意図して女性の応募作を排除しているのではなく、無意識のうちに男性の作品を選んでいるようだ。ますます始末に負えない。

そんなことを考えているうちに気づいたが、こちらに記した私の年間ベストでも、ミネット・ウォルターズ以外はすべて男性作家である。

自覚していなかった偏りに気づいて驚いている。

(いろいろ値をぼかしているので、読んでいる方には驚きが伝わりにくいかもしれないが)

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