グローリアーナ

ISBN:4488652093マイクル・ムアコック/創元推理文庫

 エリザベス1世時代のイギリスによく似た異世界が舞台。定番のニポーン人も端役で登場。

 宮廷陰謀劇を主軸とした物語は、重厚にして絢爛な文章でつづられる。読んでいると疲れるけれど、豪勢な味わいがある。

 アドルフス・ヒドラーなる異世界からの来訪者の名前が出たところで、これもムアコックの巨大な物語体系の一部なのだと気づく。そういう目で見ると、「アリオク」ってのはきっと、エルリック・サーガなどでの「アリオッチ」なのだろう。キシオムバーグなんて名前も出ていたな。

 宮廷の地下やら隠し通路の描写なんぞを見るにつけ、イギリス人ってやっぱり地底好きだよな、と思う。(英国地底魂も参照)

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