2006-08-08

多忙につき

こちらをしばらく放置していましたが、ようやく一息つけるようになりました。送っていただいた新刊のゲラが非常に面白かった、なんてこともありましたが、それについてはまた後ほど。

[]一次選考結果

http://www.konomys.jp/

結果が発表されていた。

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2006-07-03

[]一次選考通過作決定

ひとまず宝島社に作品名を連絡。選考のコメントはこれから書く。

[]ロックンロール七部作 / 古川日出男

ISBN:4087747875

再読。『ベルカ、吠えないのか?』と同傾向の物語。あちらはイヌだが、こちらはロックンロールをめぐるエピソードから二〇世紀を描く、という形をとっている。

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2006-06-24

[] 45 / 50

多くの場合、応募原稿を読むときはわりと冷静だ。読みながら「キャラクターの描写はもっと濃密な方が」てなことを考えていたり。

中には、そういう冷静さをはぎ取ってしまう作品もある。描写が云々、なんてことを考えている場合ではなくなる。この話はいったいどうなってしまうのか、とラストまで一気に読んでしまう。

で、無事そういう作品に遭遇できました。

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2006-06-23

[]真鍮の栄光 / ジョン・エヴァンズ

そういえば、こいつもかなり意外性を狙った作品だった。現在ならばともかく、発表当時だったらあまりの意外さに思わず読み返してしまったのではないだろうか。

スピレーンのマイク・ハマーものにも似たようなネタがあったのをふと思い出した。

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2006-06-22

本日をもって

ポール・パインと同じ年齢になりました。

[]真鍮の栄光 / ジョン・エヴァンズ

そんなわけでポール・パインの登場する「栄光」三部作の三番目。

前半でさっそく後頭部を殴られる。

「また頭だ!」おれは自分にいいきかせた。「いつもきさまは、頭のうしろばかりやられるじゃないか。ベッセマー鋼鉄帽でもかぶるとするか」

ちょっと笑ってしまった。当時すでに「お約束」だったわけですね。

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2006-06-19

[] 37 / 50

むー。けっこうギリギリになりそうな予感。

[]ママは悪魔ハンター / ジュリー・ケナー

今のところ軽快&ユーモラス。帯には「コージー&ハードボイルド&ファンタジイ」とあったけど、少なくともハードボイルドではない。

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2006-06-15

[]わたしを離さないで / カズオ・イシグロ

ISBN:4152087196

“わたしを忘れないで”。題名をそう書き間違えて、直した。

何よりもまず『わたしを離さないで』という題名がぴったりと合う話だが、私にとっては「わたしを忘れないで」という話でもあった。回想を主体に組み立てられていること、そして互いの思い出こそが、主人公たちの唯一の財産であること(誰でもそうなのかもしれない)。

よくできたミステリを再読すると、冒頭からかなり大胆な伏線が張られていたことに気づいて驚くことが多い。この本にもそういうところがある。

読み終えたばかりで、いろいろなことが整理されないままに頭の中を渦巻いている。

[]エムズワース卿の受難録 / P・G・ウッドハウス

ISBN:4163246002

あんまりだと思ったのでちょっと再読。

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2006-06-14

[]わたしを離さないで / カズオ・イシグロ

ISBN:4152087196

主人公たちの置かれた奇異な状況がおぼろげに浮かび上がりつつ、全貌はまだ見えない。いっぽう日常生活や人間関係の描写はたいへん了解しやすいもので、それだけに状況の奇妙さが際だっている。

見えそうで見えないもどかしさに引きずられてページを繰っている。

[]19 / 50

さいきん暑いので、ビールをたくさん飲むという誘惑と戦いながら読んでいます。ときどき負けます。

レディに捧げる謝罪物語

[20060613:昨日]の続き。すでに落ちついたようで何よりです。

ただ、「理由はどうあれ、まず『すいません』」という苦情処理法が世の中に存在するのは確かだが、少なくとも苦情を発する側が要求するようなものではないだろう。それじゃゾンディの相棒だ。

もしかしたら、本のオーダーメイドなんてのができるといいのかも。自分の嗜好などを細かく伝えた上で編集してもらうのだ。すさまじく高額になりそうだけど。

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2006-06-13

[]わたしを離さないで / カズオ・イシグロ

えーと。だんだんうかつに説明できないシチュエーションに突入しました。

コックス入りウッドハウス選集事件

人づてに聞いて興味深く読み、少しびっくりした。

http://oinusama.com/tpcc/2006/05/post_44.html

ウッドハウスの本に関する記事と、それに付随したやりとり。……でも、ウッドハウスへの言及はほとんどない。無理もないことで、この方は「バークリーの作品を読むためにこの本を購入した」のだ(「ウッドワーズ」という誤記が、ウッドハウスへの関心の度合いを物語っている)。

わずか数ページの小品のために本を1冊購入。かなりリスクの高い行為である。案の定、バークリー作品の前に収録された論文や編訳者注のせいで、素直に楽しめなかったとのこと(どちらも、この作品を高く評価していないのだ)。

びっくりしたのは、直前の解説のせいで気持ちが萎えてしまった、という事実である。

だって、わずか数ページの小品のために、さほど興味のない作家の本を購入するほどの人なのだ。その熱意は、もはや「バークリーが書いたものなら何でも読む」レベルに見える(ほかの記事を読むと、実際そのとおりだと分かる)。そういう方なら、他人がどう評価してるかなんて、かなりどうでもいいことではないだろうか。「さほど面白いものではない」それが何か? だって、まだ読んでない作品がそこにあるんだよ。バークリーを気に入った自分の嗜好を、もっと信頼していいと思う。

ただ、本を作った側の意図はどうであれ、問題の短編は一本立ちした付録(ってのも変な表現だが)とは言いがたい。まず「探偵小説とウッドハウス」という論があり、その補強としてバークリーの短編が置かれている。読んだ後に浮かぶのは、そんな図式だ。なので、「バークリーの作品」に期待するミステリ読者には不満が残るかもしれない。そういう作りの本ではないのだから。

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2006-06-12

[]17 /50

暑いので窓を開けて原稿を読んでいた。近所で「うわああああ」という叫び声が。時節柄、どちらかがシュートしたのかな、とテレビを見たら0-0。じゃあ惜しいところだったのかな、と思った瞬間に日本が1点とりました。窓の向こうからはまた叫び声。で、私は原稿の続きを読む。

もしも私が熱狂的なサッカー好きだったら、今年は宝島社にものすごく迷惑をかけてしまうことは必至。応募原稿を読むのも手につかないんじゃないだろうか。

なんのことだかわからない後日の方へ:この日はサッカーのワールドカップで日本とオーストラリアが試合をしていたようです。

[]わたしを離さないで / カズオ・イシグロ

ISBN:4152087196

しばらく前に買ってきて読み始めたのだが、だいぶ間が空いてしまったので仕切り直し。

まだまだ序盤。ごく普通の子供たちの人間関係が描かれる合間に、彼ら・彼女たちの置かれた奇怪な状況がほのかに見えてきたところ……という状態。

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