現在は更新していません。→最新のページをごらんください。
大雪なのでふと思い出す。
2.26事件に揺れる雪の帝都で、未来の人間と当時の人間が歴史を「修復」するために、えらく泥臭い試行錯誤を続ける話。
何年か前に、とあるソフトウェアの拡販用にFlashでムービーを作る仕事をしたことがある。あのときの様子を思い出す。「そのアイコン、もっと真ん中にしたほうが」といっては少し手直し、「キャプションの表示が遅すぎないか」といっては直し。えらく瑣末な作業の積み重ね。2.26事件の話なのに、たいへん制作現場っぽい雰囲気だった。疲労してるのに妙にモチベーションの高い登場人物の様子とか。
一昨日は文句をたれたけど、読み始めると意外と楽しく読める。実のところ、毎回舞台を変えるだけで話の構図は似たようなものだったりするのだけれど。それはそれで、別に非難されるべきことではない。
自慢できない経営状態のコンピュータ会社に、凄腕会計士が送り込まれて大騒ぎ……という話だけど、背景は1960年代。コンピュータ会社といっても今日のそれとはずいぶん様子が異なる。なにしろ主力商品がレジスターだったりするのだ。
全体としてユーモアの色が濃い。最後までこれを維持できればなかなかいい感じ。
http://www.zuiunsya.com/news/chibikuro.html
「黒人差別をなくす会」の抗議で書店から姿を消したんだっけ。
その団体の所在地が大阪だという話を聞いたときに、「やはり虎が敗れる話には我慢ならないのか」と思ったのは内緒です。
(3/5付記:「黒人差別をなくす会」の名称を間違えていたので訂正しました)
いわゆる冒険小説ではなかったけれど、変わった印象を残す小説として楽しめた。
第二次大戦末期のアラスカを舞台にした戦争小説ではあるのだけれど、「敵」の姿がほとんど描かれない。なにしろ主人公は不発弾処理要員、彼が追うのは日本軍の風船爆弾なのだ。
「敵」の姿が曖昧な戦争小説は他にもあるけれど、それもたいていは軍隊という組織を描いている。が、この本にはそれもない。組織としての軍隊の姿は希薄で、物語は主人公とエキセントリックな上官と謎めいた占い師の女との三角関係を軸に語られる。
これから読むもの・読み直すもの
● zithromax [Sie soll sagen.]