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2005/07/
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1. 黒い夏 / ジャック・ケッチャム
2. HitBitとは関係ない某社
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1. ハシシーユン暗殺集団 / テッド・ベル (1)
2. 応募原稿読了
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1. この文庫がすごい!
2. 選考結果連絡
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1. 天気は……
2. ハシシーユン暗殺集団 / テッド・ベル (2)
3. カインの檻 / ハーブ・チャップマン
4. 消えた境界線 / アラフェア・バーク
5. 某誌編集部さま
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1. タフの方舟 1 禍つ星
2. タフの方舟 2 天の果実
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1. 新宿に行く予定だったのが
2. 後宮小説 / 酒見賢一
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1. 読書会
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1. 英国占領 / マリ・デイヴィス
2. オタバリの少年探偵たち / セシル・デイ・ルイス
3. 魔の都の二剣士 / フリッツ・ライバー
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1. 神楽坂の料亭
2. 川口浩探検シリーズ
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キャンプ場で、ある若者が面白半分に二人の女性を銃で撃つ。そんな凄惨なプロローグで幕を開ける。それから四年後、ある刑事が事件の再捜査を始めるところから本筋が始まる。
ケッチャムといえば陰惨な描写だが、本書では(冒頭はともかく)あえてそれを抑えている。とはいえ、不穏な気配を濃厚に醸し出す筆さばきはケッチャムならでは。いびつな若者の日常を描くだけで不穏。ページを繰る手が止まらない。
詳細は次号ミステリマガジンにて(書評担当本なのです)。
表紙からも分かると思う。頭をカラッポにして楽しむ冒険アクションものである。主人公は海賊の末裔で大金持ちで元英国海軍中佐といういかにもなヒーロー。敵は女性ばかりの暗殺集団。いやあ実に楽しそう。
しかも「クライブ・カッスラー絶賛」である。「スティーヴン・キング絶賛」には全く情報量がない(何でも褒めるからだ)けど、カッスラーである。傾向が明確ですね。少なくともパトリシア・ハイスミスみたいな作風ではない(……って、表紙を見れば分かるか)。
で、登場人物表がまた素晴らしい。これだ。
イチノヤマ……力士
力士! 力士だ!
元軍人やテロリストや米国国務長官に混じってスモウ・レスラーである。どういう活躍を見せるのかまったく分からないが、同じ日本人としてイチノヤマを応援したい(実はモンゴル人だったりしないよな。モンゴル人でも応援するけど)。
読んでみると、けっこう早い段階でイチノヤマの素性が明らかになる。彼を含む四人の力士は、優れたボディガードを求めるある人物に誘拐されて、国外に連れ去られたのだ。
当時、四人の力士の失踪に日本じゅうが大騒ぎとなった。だが、四人の行方は杳として知れず、そのうちに日本は不況のどん底に陥り、消えた力士たちのことは忘れ去られた。
ひどいよテッド! あんまりだ!
なんだか作者に対して腹が立ってきたが、ミステリマガジンに書評を書くためにも、そしてイチノヤマの活躍を見届けるためにも、がんばって最後まで読もうと思う。
スモウレスラー冒険活劇はさておき、やっと応募原稿を全部読み終えた。今回は面白いものが多くて、2〜3本を選び出すのが大変。6本くらいならいいのに。「このミス」アンケートだって6本選ぶんだから。
……なんてことも言ってられないので、明日の朝までになんとか決めてしまおう。
4年ぶりに復活。
1年間に文庫化(or再刊)されたミステリー/時代小説/恋愛小説のベスト10アンケート結果に、作家インタビュー、官能文庫大賞などなど。
p.14とp.15では、福井健太さんと千街晶之さんが左右に並んでいる(わはははは)。ふと見ると、お二人そろって田中啓文『UMAハンター馬子』をベスト10にあげているではないか(わはははは)。
あなたがクトゥルー神話好きなら、これを読んだ方がいい。あなたなら、作者が仕掛けた伏線(駄洒落だが)を正しく受け止められるはずだ。私は最終章で腰を抜かしました。
選んだ結果を宝島社に連絡(遅れる人もいる模様)。これからコメントを書かなきゃ……
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力士・イチノヤマはやってくれました。本書のクライマックスは相撲勝負。主人公(もと海軍中佐)が、アメリカを破滅から守るために土俵に立つ!
もちろん「切腹」というキーワードも出てきます。国辱描写マニアは必読。
遠い昔に作られた、巨大なバイオ施設を備えた胚種船〈方舟〉。たまたま船を手に入れたハヴィランド・タフは、交易商から環境エンジニア(自称)に転身する。星々を渡り歩いて、膨大な人口を養える穀物や、害虫を駆除する生物を提供するのだ。もちろん、報酬をもらうことは忘れない…。
タフが方舟を手に入れるまでと、方舟に乗ったタフがさまざまな星で遭遇する事件を描いた連作短編。
帯には「宇宙一あこぎな商人」とか書かれていたけど、あまりあこぎな印象は受けなかった。ところが……
2冊目を読んだら、彼のヒドさがよく分かりました。
「魔獣売ります」は、有力者たちが猛獣を育てて闘技場で戦わせ、その勝敗で権力の序列が決まる惑星の物語。有力者の依頼で、タフがさまざまな猛獣を作り出すのだが、その中にこっそり「ゴジラ」なんてのが混じっていて愉快。
ところで作者は、にらめっこで負けたほうが家来になる習慣を持つ吸血鬼たちを描いた『フィーヴァードリーム』の人ですね。
地震でJRがストップ。で、家からはJRを乗り継がないと新宿にはたどり着けない。そんなわけで出かけるのは断念。
まあ、無理に新宿に行っても、地震の後ならどうせ魔界都市になっているはずだから危険……と自分に言い聞かせる。
mixiの某コミュニティで、この本の読書会を催すというので参加することにした。かくして再読。
腹上死であった、と記載されている。
というふざけた1行目が作品のあり方を物語っている。
比較的短いこともあって、ディテールについては物足りない部分も残る(例えば、宮廷内の権力闘争についてはかなり端折られている)。とはいえ、ぬけぬけと嘘をつく姿勢が楽しい。
この稿を書くにあたり、拠ることになる文献は「素乾書」「乾史」「素乾通鑑」の三種で、前二者は宮廷の史官によるいわゆる正史である。
なんてことを書いてみたり、欧州の学術調査団の一人が著したという『素乾城の思い出』なんていう本まででっち上げてしまうのだ。タマカ・ヒエロの『千の木の葉』みたいなものか。
で、主人公たちのちょっとマヌケな(しかもある種えっちな)振る舞いを描いた後に、
ここで、筆者も馬鹿かと思わないこともない。この小説のもとだねとなっている歴史書の一つ「素乾書」を編纂した無名の史官に対してである。正史とは国家の歴史の正式な記録である。にも拘らず、このような痴戯の類まで馬鹿正直に記載しているのである。
とかマジメそうに書いているのだ。このへんの「マジメな顔でバカなことを書く」という姿勢が素晴らしい。
そんな史官の執筆態度に筆者も好意を覚えざるを得ない。
俺も好意を覚えたぞ。
この本の「虚構を築き上げる」姿勢はかなり徹底していて、断言はできないが見た範囲では「中国」「漢字」といった語句は一切使われていない(7/24追記:よく見たら「中華」ってのがあった。文庫版p.185)。また、17世紀に存在するはずのないフランス皇帝だのイタリア軍だのが出てくるあたり、作中でのヨーロッパはどんな歴史を歩んだのだろう、と小説の中に書かれていない「隙間」への想像を刺激してくれる。
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もしもナチス・ドイツがイギリス侵攻に成功していたら……という設定のもとで、占領下のイギリスを舞台にした、レン・デイトンの『SS-GB』(上 / 下)みたいな話。この手の話では定番の、国防軍とSSの確執もうっすらと描かれ、いっぽうのレジスタンスも一枚岩ではなく(なにしろ貴族もいれば共産主義者もいる)、占領下で暮らすイギリス国民の姿勢もさまざま。そんなわけで対立関係はけっこう入り組んでいて、その複雑さがおもしろさを引き立てている。
ニコラス・ブレイクが本名で発表したジュブナイル。
爆撃で両親を失った子供が戦争ごっこに参加していて……なんて描写をさらりと書いているあたりに凄みを感じた。
しばらく前に『ランクマーの二剣士』が刊行され、ようやく定訳版が全部揃ったシリーズ。1巻目からゆっくり読んでいる。
1〜3巻は旧版で読んだので、再読になる。異世界ファンタジーにパルプマガジン的怪奇小説の味わいを加えたものとして印象に残っている(読んだときは中学生か高校生だから、パルプマガジン云々は後づけ)。ところで表紙のイラストは、旧版のほうが作品の色に似合っていたと思う。
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