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ちょっと「手強い」感じの短編集である。読み終えたときに感じるわけのわからなさとか。
全8編中5編を読み終えたところ(ページ数では半分くらい)。以下、読み終えた短編の印象だけ簡単に。
本当に題名どおりの話である。なんだこりゃ。
牧野修とか田中啓文とか小林泰三が書きそうな方向に邁進することもできたのだろうけど、その一歩手前で踏みとどまったお話。
ヨーロッパ統合にまつわる軽妙なホラ話。オチはあからさまに見えている。
至る所でデイヴに遭遇する男の物語。パラノイアックな陰謀史観臭にウィルソン・ブライアン・キイの妄想を思い出した。
「内なる子供」が実体を備えて、大人と一緒に暮らしている……という社会。そんな妙な設定をひねり出したのも、このオチをやりたかったからなのか? 傾向は全く異なるけれど、この唐突なひっくり返し方にウラジーミル・ソローキンを連想した。
主人公とヒロインの関係は第一巻の変奏にも見える。二巻目にして早くもシリーズのお約束事項がちゃんと形成されている様子で、非常に安定した感じ。
『バトル・ロワイアル』ばりの命を賭けたゲームに駆り出されるという展開は、その後のシリーズでもよく使われていたような気がする。
これから読むもの・読み直すもの