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2004/02/03 (火) [長年日記]

本にまつわる連想

今週は書店が開いてる時間に帰宅できそうにないので、昼休みに職場近くの書店で時間を潰し、本を買い込んで帰る。

S.J.ローザン『苦い祝宴』[amazon.co.jp] , ラース・フォン・トリアー『ドッグヴィル』[amazon.co.jp] , 田雁『ブラックチャイナ』[amazon.co.jp] などなど。

最後の『ブラックチャイナ』の副題は「規範なき大陸の暗黒年代記」。このサブタイトルにつられて買ったと言っても過言ではない。

もうすこし自分の思考をふり返ってみると、

  1. 「大陸」「暗黒」の文字を見る
  2. マイケル・スレイド『暗黒大陸の悪霊』[amazon.co.jp]を連想
  3. 小説の舞台はバンクーバー
  4. 同じ街が舞台の馳星周『ダーク・ムーン』[amazon.co.jp] を連想
  5. 『ダーク・ムーン』に限らず馳星周の小説には中国系の犯罪者がよく出てくる
  6. 『ブラックチャイナ』
  7. おお、つながった!

冷静に考えてみると、連想がつながったからといって購入すべき理由はまったくない。だが、それでも買った当人は納得できてしまうのがマイケル・スレイドの恐ろしいところである。

ところで『暗黒大陸の悪霊』といえば、人と話しているときに何度か間違えて『暗黒大陸の浮気娘』と呼んでしまったことがある。「浮気」は『暗黒大陸の悪霊』という物語のキーワードのひとつでもあるのだが、間違いの理由はもちろん『暗黒太陽の浮気娘』[amazon.co.jp] だ。

『暗黒太陽の浮気娘』の舞台はSFファンの祭典。会場で起こった殺人事件に、新人作家が奇策を用いて謎解きに乗り出すというお話。舞台設定でSFファンの気を引きつつ、この奇策が昔のミステリへのある種のオマージュにもなっていて、そちらがお好きな人のハートもわしづかみ、という素敵な作品だ。

 ……こう書くとなんか傑作みたいだな。いや、私は傑作だと思うのだが。ミステリとしては別にたいしたことはないし、ベスト選びのたぐいに名前が出てくることはまずないだろうし、感動的でも衝撃的でもなければうまさが際立つわけでもない。とはいえ面白かったから忘れることもなくて、時々思い出しては愉快な気分になる──そういう慎ましやかな傑作である。バカバカしくてくだらない話なんだけどね。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
Men's ShiRts (2010/10/16 (土) 13:27)

初めまして,私はオーストラリアの学生だった
私のお気に入りあなたのホームページ,私の日本の教師は賛美私:
馬鹿の一つ覚え
 
私は非常に満足している (--〆)

brandssolution.co.uk (2017/08/09 (水) 02:11)

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