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ホラーだったかどうかは書かないでおこう。
廃墟探検に出かけた一行が体験する恐怖の一夜を描いた小説である。閉鎖されて、まもなく取り壊される予定のホテルに潜入した男女。だが、そこにいたのは一行だけではなかった……。
平板に見えた登場人物の表情が、徐々に浮かび上がってくるドラマが素晴らしい。閉鎖空間での緊張、ホテルの抱えた因縁と惨劇、そして一行が遭遇する暴力と恐怖。それらが絡まり合うクライマックスは実に鮮やか。
ミステリマガジン新刊評用読書はこれにて終了。
異色作家短編集。原稿の合間の軽い現実逃避に。
改めて読むとけっこう怖い。「陰謀者の群れ」なんて、陰謀小説的観点からも興味深い作品だ。
これから読むもの・読み直すもの