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2004/06/03 (木)

「このミステリーがすごい!」大賞の

一次選考の原稿を発送しましたよ、と連絡をいただく。本数はかなり多いようだ。

本日のツッコミ(全12件) [ツッコミを入れる]

Before...

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2005/06/03 (金) 大風呂敷

マイケル・マーシャル / 死影

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名義が変わってるけど、マイケル・マーシャル・スミスの新作。

文明の起源にさかのぼる陰謀妄想が炸裂。よくある電波といってしまえばそれまでだが、電波をうまく使ってサスペンスを組み立てている。

クライブ・カッスラー / オデッセイの脅威を暴け

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ベテランの最新作。半分読了。今回もまた、歴史の通説をひっくり返すネタと、現代的な謀略とが同時進行。ちゃんと絡み合うのだろうか、と不安になる。

いや、なんだかんだで最後はきちんと大風呂敷をたたんでくれるのならいいんだけど、この人の場合、たまに過去と現在の二つのネタがずっと併走したまま混じり合うことなく終わることも少なくないので……。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

Alexis [Noxious weeds, endangered plant species, live pests along ..]

Ricardo Goodsell [Good day I just checked out your website bookstack.jp ..]

Adolph [600]


2006/06/03 (土)

[読了]カレンの眠る日 / アマンダ・エア・ウォード

カレンの眠る日(アマンダ・エア ウォード)

三人の主人公の運命。その三本の流れが一本に合流する後半の盛り上がりは圧巻。三人の中でひとりだけ一人称文体で書かれているのも、読み終えてみれば納得(アレを三人称でやってくれれば……と思うところもあるのだが)。ミステリとは性質の異なる物語だが、よくできた小説である。読書好きでよかったと思えるのは、こういうものを読んだときだ。

ちなみに、死刑囚のカレンは獄中で『百年の孤独[amazon.co.jp]』を読んでいる。この本の使い方もけっこうイイです。

これまで
[入手本]2006/05/28 (日)
[読書中]2006/05/31 (水)
[読書中]2006/06/02 (金)

[読了]ベータ2のバラッド / 若島正・編

ベータ2のバラッド(サミュエル・R. ディレイニー)

プリティ・マギー・マネーアイズ / ハーラン・エリスン

ラスヴェガス。最後の1ドルをスロットマシーンに放り込み、レバーを引いた男の運命は……? 孤独な男と孤独な女が思いもよらない形で出会うさまを、熱狂を煽りたてる文体で語る。花火のように鮮やかな、かっこいいギャンブル小説。

ハートフォード手稿 / リチャード・カウパー

H・G・ウェルズと親交のあった大叔母が「私」に遺した本には、信じがたい内容の手稿が挿まれていた……。語り手に手稿を遺すヴィクトリア叔母さんは最初の数ページに登場するだけだが、その人物像はしっかり心に残る。丁寧に書かれた文章の技。

そんなわけで綺麗にまとまった一品である。でも、どうしてこのアンソロジーに……? と編者あとがきを見れば、

それはカウパーに対する個人的な思い入れがあるからで、それについては拙著『乱視読者の新冒険』(研究社)に書いたことがあるからここには繰り返さない。

だそうだ。そんなわけで『乱視読者の新冒険』を読み返す。末尾に収められた「リチャード・カウパーのために」……そう、思い出した。読書好きにとってはきわめて強烈な経験が綴られた文章である。これを読むと、思い入れでカウパーを載せてしまうのも仕方ない、と思う(私自身は、この文章に書かれているような「すべてがパターンの中にはまり込むという感覚」を経験したことがない)。

ちなみに編者あとがきにはもう一つの理由として、ニュー・ウェーヴを英国SFの伝統の延長に位置づけようとする考えが述べられている。が、少なくとも私にとっては最初の理由で十分だ。編者の嗜好がもたらす偏りもまた、アンソロジーの魅力なのだから。

時の探検家たち / H・G・ウェルズ

「ハートフォード草稿」に関連して収録された、『タイムマシン』の原型になったという短編。もっとも、時間旅行というアイデア以外は全くの別物である。小さな村に引っ越してきた異貌の男。彼の住む館の周囲では奇妙な現象が……という前半はまるで怪奇小説(私はラヴクラフトの「チャールズ・デクスター・ウォードの奇怪な事件」を連想した)。いよいよこれから、というところで終わってしまうのが非常にもどかしい。

これまで
[入手本]2006/05/31 (水)
[読書中]2006/06/01 (木)

[読書中]乱視読者の新冒険 / 若島正

乱視読者の新冒険(若島 正)

かくして脱線中。


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