■[読書] 殺人展示室 / P.D.ジェイムズ (3)読了
昨日の時点でやっと半分読了。で、今日は最後まで。
他愛もないミスディレクションだが、高密度な描写のなかに埋め込まれているとそれなりに効果を発揮するものだ。もっとも、途中で誰が犯人か気づいてしまったけど……
■明日は休むことにした
よって今日は比較的遅い時間まで職場にいた。帰ろうとして気づいたら、残っていたのは自分のほかにはあと一人だけ。
P.D.ジェイムズの作品は、読めば間違いなく満足できる。安心して読み始められる作家なのだが、とにかく序盤がつらい。最初の5分の1~4分の1を読み終えるまで、あの独特のへヴィネスに体がなじまないのだ。
つらいです。
派手なコスチュームに身を包んだヒーローが飛び回る話でありながら、人生の一局面を切り取った渋い短編集として楽しめる。偶然ヒーローの正体を知ってしまった小悪党が主役の、可笑しさと物悲しさが入り混じった物語が印象深かった。
ストーリーはグレッグ・ルッカによるもの。暗殺者エレクトラが、かつての自分の犠牲者の遺族や雇用主によって追い詰められ、そこから復活を図る物語。ヒロインが過去と対峙するというパターンは『わが手に雨を』ISBN:4163233601や『耽溺者(ジャンキー)』ISBN:4062749823あたりにも通じるものがある。
裏表紙が結構イイです。
ハワードといえば、コナンを描いてヒロイック・ファンタジーというジャンルを切り拓いた人物。その彼が、コナン以前に創造したヒーローの物語を収めた作品集。
舞台は16世紀のアフリカ。イギリス人ソロモン・ケインは、黒一色のいでたちで放浪の旅を続ける。彼の行く手には、暗黒大陸の数々の怪異が……
秘境探検ものではあるけれど、やはりソロモン・ケインというヒーローの存在感が強い。……といいつつ、原書なのでまだはじめのほうを少し読んだだけ。
映画化もされたヒーローもの。こちらは絵が中心なので、原書といえども比較的スムーズに読み進めている。
女暗殺者エレクトラが登場するころのエピソードが高く評価されているようだが、本書はそれより前。まあ、ふつうのヒーローものという感じ。