【日常】
「このミステリーがすごい!大賞」応募原稿をすべて読み終える。
2003年6月の日記
二次会では杉江松恋さんが「霜月蒼さん(♂)の尻はいかに素晴らしいか」について語り続けた。そんな話を聞いてたせいかどうかは不明だが、店を出るころにはかなり気分が悪くなって、中華料理店に行く人々と別れてふらふらと帰宅。私はそっち方面の描写に弱いのかもしれない。
職場近くの書店で、こんな手書きのポップを見かけた。
泣いてください。そして、善と悪について考えてください。
あーまたアレですか。癒しとか感動とか、そーいうアレですか……と、ポップの下を見ると、そこには信じがたいモノが平積みにされていた。
正気ですか。
あれは「しまった読んじゃった」と思うことはあっても、泣くとかそういうのとは違う位相にある本だと思う。
よりにもよってジャック・ケッチャム。しかもその鬼畜ぶりが存分に発揮された『隣の家の少女』だ。『隣の家の少女』といえば、「読後嫌な気分になった本ベスト10」を語る際には外せない一冊だ。
しかもおそろしいことに、このポップが効果を挙げた現場を見てしまった。
これらとは別の本を買って、レジでお金を払いながらふと隣を見ると、なんとケッチャムの本を買ってる人がいたのだ。『隣の家の少女』に『ロード・キル』、さらには『オンリー・チャイルド』まで。しかももう一冊買っていた。……相田みつをの本を。
ケッチャムと相田みつを。もう、こんな組み合わせを目にすることは二度とないだろう。
有隣堂某店に対しては、貴重なものを見せてもらったことを感謝すると同時に、いったい何を企んでいるのか、と問うておきたい。
……まあ、『モンスター・ドライヴイン』で泣いたような人間が何を言っても無駄かもしれないが。