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2002年10月の日記

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League of Extraordinally Gentlemen

ISBN:1840232218 Amazonで注文したコミック"League of Extraordinally Gentlemen"が届く。これはAlan Mooreの作で、ヴィクトリア朝を舞台に、大英帝国の危機を救うために集められたメンバーの活躍を描いている。

 集められたのはこんな人たち。
  • ミナ(って『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物ね)
  • アラン・クォーターメン(ライダー・ハガード描く植民地冒険ヒーロー)
  • ネモ船長(『海底2万マイル』)
  • ハレー・グリフィン(ってH.G.ウェルズの『透明人間』)
  • ジキル博士(ハイド氏になっちゃう人)
 キム・ニューマン『ドラキュラ紀元』みたいなもんで、細かいネタの使い方もよく似ている。
といっても元ネタって子どものときに読んだものばかりだからよく覚えてないんだけど。

 「私は自分自身すら信用できないのです」とか言ってオドオドしてるジキル博士が、悪人に捕らえられたりしてストレスにさらされると、いきなりハイドに変身して大暴れ、というみんなの期待を裏切らない展開に笑う。なんでこんな不安定な奴を連れてくるんだ>英国政府。


ISBN:B000BX4ALQISBN:490231424X※追記:後に映画化され、コミックも和訳された。

2002/10/29(火) ベーゼ・モア

映画
「ベーゼ・モア」DVD購入(うわ、18禁だ)。原作はヴィルジニ・デパント『バカなヤツらは皆殺し』。

 原作でのジェイムズ・エルロイを引き合いに出していた会話が、映画ではサム・ペキンパーリスペクトな映像におきかえられていた。
メディアに合わせた応用というべきか。原作だと、「ポルノ小説しか読まない」というDQN娘がいきなりエルロイに言及する不自然さがあったのだけど、映画版だとごく自然に処理されている(自然というのもなんだけど)。

フィルムノワールの時代

評論
ISBN:4886296858新井達夫/鳥影社

1940~50年代の一時期にアメリカで量産された一群の映画、フィルム・ノワール。この本では、その誕生から発展、そして消滅までのようすが考察されている。

『シェーン』をフィルムノワールの文脈に位置づける展開など、映画ファンならではの視点が興味深い。

 観てみたい、と思わせる作品がいくつもあった。これこそ論評の力ってやつだね。

 アメリカでは単なるB級量産映画扱いだったものを、「フィルム・ノワール」としてその価値を見出したのは例によってフランス人。映画に限らず、H・P・ラヴクラフトにジム・トンプスンにフィリップ・K・ディックなど、アメリカじゃろくに評価されず、フランスでの人気のおかげで再評価されてカルト的存在になったケースは珍しくない。フランス人がこの世にいなければ、アメリカの映画や小説はもっとつまらないものになっていたに違いない。

2002/10/26(土)

日常

ミス連

 馳星周『ダーク・ムーン』と『マンゴー・レイン』を読みくらべ。

 夜はミス連へ。異常に人が少なかった。

 「朝までコース」を邁進しがちな人々が揃ったにもかかわらず、ちゃんと終電で帰る。もともと人数が少なかったからか。それにしても、こんな簡単なことが、なぜいつもできないのだろう。