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「影」の爆撃機

冒険小説
デイル・ブラウン/二見文庫

上巻/下巻
  • ハイテク航空機主体の軍事スリラーを書く人。
  • ソ連がなくなったからって無理にロシア政府を強大化させていた前作『ロシアの核』に比べれば、敵役の設定に工夫が見られる。
  • 大統領が孤立主義を指向しているあたりは、最近の軍事スリラーでのアメリカ大統領の定番を踏襲している。
  • 偶然だろうけど、MJ-12やロズウェル事件みたいなUFOヨタ話を想起させる要素がいっぱい。
    • 正体不明のステルス機=未確認飛行物体
    • 攻撃を受けたパイロットが「火星人か?」とつぶやく場面
    • 「宇宙人」と形容される、特殊な装備に身を包んだ米軍のエージェント救出チーム
    • 「エリア51」ことネリス空軍基地が重要な舞台に(まあ、これはこの基地の役割を考えればごく自然なのだが)
  • びっくりするのは後半の意外な展開。
    • この人の作品、すべて同一の世界設定のもとで書かれているので、過去の作品での国際情勢(南北朝鮮が統一されてたり、ロシアに民族主義的な政府ができてたり)が反映されている。
    • そんなわけで、たぶん次作もそうするのだろうけど……この展開だと、次作ではリアル路線の軍事スリラーは辛いのでは。
    • 戦隊ヒーローとかあるいは「アイアンマン」みたい。

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