▼ 2009/02/01(日) テオ・ヤンセン展
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こんな動画を見て以来気になっていた、テオ・ヤンセンの作品が日本で展示されているのを見に行ってきた。
黄色いプラスチックのチューブやビニールやペットボトルをつなぎ合わせて作られた何かの骨格みたいなものが、風を受けて歩いたり這い回ったりする。もっとも、展示会場はけっこう狭くて、こんな「いきもの」を何体か並べたらもういっぱい。実際に動くのは2体だけ。
うち1体は、あまりに巨大だからか、1時間に1回だけスタッフが説明しながら動かしていた。「ぷしゅう」などとペットボトルから空気を噴き出しながら脚をもぞもぞと動かして這い回る様は、たしかに「いきもの」と呼びたくなるようなもの。
本来は海辺で風を受けて動くことを意図したものだが、屋内なので本物の風で動かすわけではない。とはいっても、人間よりもだいぶ大きな構築物がぞわぞわと動き回る様子を見られただけで十分満足。
もう1体はやや小ぶり。こちらは実際に手で押したり引いたりして動かすことができた。止まった状態での見た目もなかなかに強烈だが、実際に動くのを見てこそ意味のある展示だった。
大した予備知識もないままに見に行ったので、単に「動物みたいな動きをするオブジェ」だと思っていた。が、会場での説明や,売られていたカタログの記事からすると、どうやらこの人、風力をエネルギー源にして自律して動き回れる「生き物」を作ろうとしているようなのだ!
なにしろ、スタート地点はコンピュータの中の人工生命プログラム。そこからスタートして、実際に動き回るものをチューブを使って組み立てるに至ったわけだ。中にはチューブの組み合わせからなる「遺伝子」を持ち、他の個体と「生殖」して遺伝情報をやりとりするものまであるという。さらに近年の種は、水や乾いた砂を「知覚」する仕組みまで備えている。けっこう本気なのである。
むかし読んだ『模型は心を持ちうるか』という本を思いだした。モーターとセンサーを組み合わせた単純な模型を徐々に複雑にして、生物のような複雑な動きをさせる。そんな過程を描きつつ、神経科学や心理学の知見を説いた本である。
プラスチックのチューブやペットボトルをつないだ「生き物」に、センス・オブ・ワンダーを堪能した一日だった。
黄色いプラスチックのチューブやビニールやペットボトルをつなぎ合わせて作られた何かの骨格みたいなものが、風を受けて歩いたり這い回ったりする。もっとも、展示会場はけっこう狭くて、こんな「いきもの」を何体か並べたらもういっぱい。実際に動くのは2体だけ。
うち1体は、あまりに巨大だからか、1時間に1回だけスタッフが説明しながら動かしていた。「ぷしゅう」などとペットボトルから空気を噴き出しながら脚をもぞもぞと動かして這い回る様は、たしかに「いきもの」と呼びたくなるようなもの。
本来は海辺で風を受けて動くことを意図したものだが、屋内なので本物の風で動かすわけではない。とはいっても、人間よりもだいぶ大きな構築物がぞわぞわと動き回る様子を見られただけで十分満足。
もう1体はやや小ぶり。こちらは実際に手で押したり引いたりして動かすことができた。止まった状態での見た目もなかなかに強烈だが、実際に動くのを見てこそ意味のある展示だった。
大した予備知識もないままに見に行ったので、単に「動物みたいな動きをするオブジェ」だと思っていた。が、会場での説明や,売られていたカタログの記事からすると、どうやらこの人、風力をエネルギー源にして自律して動き回れる「生き物」を作ろうとしているようなのだ!
なにしろ、スタート地点はコンピュータの中の人工生命プログラム。そこからスタートして、実際に動き回るものをチューブを使って組み立てるに至ったわけだ。中にはチューブの組み合わせからなる「遺伝子」を持ち、他の個体と「生殖」して遺伝情報をやりとりするものまであるという。さらに近年の種は、水や乾いた砂を「知覚」する仕組みまで備えている。けっこう本気なのである。
むかし読んだ『模型は心を持ちうるか』という本を思いだした。モーターとセンサーを組み合わせた単純な模型を徐々に複雑にして、生物のような複雑な動きをさせる。そんな過程を描きつつ、神経科学や心理学の知見を説いた本である。
プラスチックのチューブやペットボトルをつないだ「生き物」に、センス・オブ・ワンダーを堪能した一日だった。
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