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2005年5月の日記

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2005/05/09(月)

日常

[] 獅子宮敏彦 / 砂楼に登りし者たち

ISBN:4488017134

また狂った本を読んでしまった。

戦国時代が舞台の連作短編で、特に第三話「大和幻争伝」の印象が鮮烈。

忍者や怪僧が奇怪な術を駆使し、人が無情にばたばた死んでゆく山田風太郎ばりの世界で、なぜか死体移動トリックなんぞが律儀に謎解きの対象になっているのだ。

人体の一部分の使い方などが無駄に素晴らしい。読みながら笑ってしまった。

2005/05/08(日)

日常

Boozed, Broozed & Broken-boned

ISBN:B0000A02XM

激しくビールを呷りながら演奏するザック・ワイルドの姿にたいへん好感を抱きました。ぐびぐび。

[] 鳥飼否宇 / 痙攣的 モンド氏の逆説

ISBN:4334924565

連休の間にこんなバカな本ばかり読んでいると、すっかりバカになってしまって明日からの社会復帰に差し支えそうだ。

美術評論家・寒蝉主水が遭遇する殺人事件とその解明を描く連作短編……という形をとっているものの、読んでいるうちに「なんだこれは?」と気になる記述が続出。で、四編目の「電子美学」で狂った展開を迎えた後、五編目の「人間解体」でとんでもないことになってしまう。

終盤の狂いっぷりは半端ではない。話の辻褄は合っているけどヘンである。『百番目の男』を『魔女が笑う夜』とするなら、これは『迷宮の暗殺者』。

実に楽しかった。なんですかあの凶器は。

小説すばる新人賞(二回目)

そうそう、まだこれを読まねばならないのであった。

それはさておき

先月はクレイグ・ライス月間でしたが、今月はロス・トーマス月間です。

2005/05/04(水)

日常

[] ジャック・カーリイ / 百番目の男

ISBN:4167661969

衝撃の真相が明かされた瞬間、あまりのことに笑ってしまった。カーター・ディクスンの『魔女が笑う夜』ISBN:4150704082 みたいな話。

こんなオチが存在しうるシチュエーションを作るために、作者が費やした努力はなみたいていのものではない。半ば呆れつつも畏敬の念を抱いた。

バカなオチをのぞけば、できはいいけどふつうのサイコ・スリラー。二作目ももうすぐアメリカで出版されるらしいが、作者が自分の長所を理解していることを祈るばかり。

2005/05/01(日)

日常

まさかの時の暴徒裁判

 ひとまず解説を書き終える。モノはクレイグ・ライス『暴徒裁判』の新訳版@ハヤカワ・ミステリ文庫。

 書くのはたいへんだったけど、読むのなら何度でもいいな。