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2005/08/04(木) ドキュメンタリー

日常

とあるドキュメンタリーの上映会に行った

ここ数ヶ月は家と会社の往復ばかりだったので、機会があればなるべくあちこちに出て行くようにしている。そんなわけでこの日も上映会に。

冒頭、アメリカで起きたある殺人事件のニュースが提示される。ある日系人が、独立記念日にスーパーの駐車場で数人の白人を撃ち、自分も死んだという事件だ。

なぜか日本では全く報じられることのなかったこのニュースに興味を抱いた作者は、事件があったアリゾナの小さな町へと取材に向かう。犯人は、戦時中の日系人収容所で生まれた。公民権運動に揺れていた南部の大学に進学し、その後ベトナム戦争に従軍した経歴を持つ。作者はその生い立ちを追って、収容所のあったカリフォルニア、南部の町、さらにはヴェトナムへと足を運ぶ。

きれいに答えの出る問題ではない。謎はさらに深い謎を呼び、調べれば調べるほど彼の犯行の不可解さが浮かびあがる。そして、作者の事件に対する思い入れの強さも。

諸般の事情で封印されてしまうらしいけれど、もったいないな、と思った。


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